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海外リフォーム動画で気づいた日本の建築技術のすごさ
account_circle武田 梓

海外リフォーム動画で気づいた日本の建築技術のすごさ

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こんにちは!ハミングホームの武田です。

色々な地域で雨がすごいですね💦皆様もお気をつけください(*_*;

最近、YouTubeで海外のリフォーム動画をよく観ています。
築100年以上のレンガ造りの家を大胆に改装したり、壁をすべて撤去して広々としたワンルームにしたり――
その自由さや色づかい、家具の配置まで含めて「おおっ」と声が出ることもしばしば。

ところが、そんな映像を見続けているうちに、ふと気づいたんです。
「あれ…?日本の家って、実はめちゃくちゃすごいんじゃない?」


■ 海外動画から見える“家の文化の違い”

海外のリフォームでは、DIY精神がとても強く、自分たちで壁を壊し、配線や配管を触ることも珍しくありません。
特にアメリカやヨーロッパでは、建物が石造やレンガ造りで、地震が少ない地域が多いため、構造体をそこまで厳しく気にせずに改装できる場合が多いのです。

一方、日本の住宅は地震との共存が前提。
壁の位置ひとつ変えるにも、建物の強度やバランスを崩さないよう構造計算が必要になります。
これが、「なんで日本では簡単に間取り変更できないの?」という疑問の答えでもあります。


■ 日本の建築技術、ここがすごい!

海外動画と比較してみると、日本の住宅には世界に誇れるポイントがたくさんあります。

1. 耐震技術の高さ

耐震等級という基準があり、等級3は「数百年に一度レベルの地震でも倒壊しない」レベル。

柱や梁だけでなく、壁の配置や接合金物の強度まで細かく規定されている。

最新の制震装置や免震構造では、揺れを大幅に減らすことも可能。

2. 四季への適応力

夏の湿気、冬の寒さ…日本特有の気候に合わせた断熱・気密設計。

最近は「高気密高断熱住宅」が増え、省エネ性能も向上中。

雨が多いので、防水・防湿の工夫も重要。

3. 職人の精密さ

木材を数ミリ単位で加工し、ピタリと収める大工の技術。

左官や建具職人など、仕上がりの美しさは世界でも高く評価される。

現場ごとに合わせたオーダーメイド施工が可能。


■ 知っておきたい建築豆知識

日本の木造住宅は「在来工法(木造軸組工法)」が主流
地震の揺れにしなやかに対応でき、間取り変更も可能(ただし構造計算が必要)。

2階建てと3階建てでは耐震設計が違う
高さが増すほど揺れの影響が大きくなるため、補強方法も変わります。

古民家が長持ちする理由
構造材に太い無垢材を使い、湿気を逃がす造りになっているため。現代住宅の耐久性とは設計思想が異なります。


■ 海外と日本、それぞれの良さ

海外のリフォーム動画は、発想の自由さや色づかいの大胆さが魅力。
日本の家づくりは、安全性や快適性を守るための緻密さが魅力。

この2つをミックスできれば、「おしゃれで安全な家」がもっと増えそうな気がします。
実際、近年の日本のリノベーション業界では、海外風デザインと日本の耐震・断熱技術を組み合わせる事例が増えてきています。


■ 最後に

動画を見て「海外の方がすごい!」と思っていたはずが、気づけば日本の当たり前が世界基準で見てもハイレベルだと知るきっかけになりました。

普段は気づきにくいけれど、見えない部分にこそ技術が詰まっている。
そう思うと、日本の家ってちょっと誇らしいですよね。

これからもYouTubeで世界中の家を楽しみつつ、日本の職人さんや設計士さんたちのすごさも、もっと発信していきたいと思います。