先日、このブログで
「もしこの仕事に就いていなかったら、
中学校の国語の先生を目指していたかも?」
と発信したところ、意外なほどたくさん…、
いや、ほんの少しの反響をいただきました。
「一体どんな先生になっていたと思うんですか?」
という質問もいただいたのですが・・・、
きっと、教科書の内容はそっちのけで、
雑談ばかりしているハチャメチャな
先生だったに違いありません(笑)。
実際、過去に専門学校の非常勤講師を
(数年間ですが)していた頃には、
授業が終わったあとに「恋愛」について
熱弁をふるい、学生たちを呆れさせた(?)
こともあります。
そんな「教育」に関心がある私の目に、
先日、ある著名な方のコラムが飛び込んできました。
そこには「3歳までの英才教育」や
「海外の超名門校という環境」がいかに
子供を優秀にするか? という話が綴られていました。
確かに、素晴らしい教育環境が子供の可能性を
広げる一面はあるでしょう。
しかし、宮崎の地で30年近く家づくりに携わり、
多くの方々の「家族の成長」を特等席で
見守らせていただいてきた私には、
どうしてもそれだけが正解だとは思えないのです。
■「環境」とは学校のことだけだろうか?
「環境が大事」という点には、私も100%同意します。
ただ、私たちが考える環境とは、偏差値の高い
学校に進学するだけではありません。
子供にとって人生で最初に出会う、
そして最も長く過ごす環境。 それは「家」なのです。
最近、27年前に私が担当させていただいた
お客様の息子さんから、家づくりのご相談を
いただきました。
当時はまだ小さかったお子様が、
立派な大人になって会いに来てくれたのです。
「自分が育ったような、家を建てたいんです!」
その言葉を聞いた時、私は家づくりと教育の
真髄を見た気がしました。
そのご家庭が、特別に英才教育に力を
入れていたわけではありません。
ただ、リビングにはいつも家族の笑い声があり、
お父さんが一生懸命働く背中を子供が見ていて、
お母さんが作るご飯の匂いが家中に満ちている。
そんな「当たり前だけれど、絶対的な安心感」が
ある場所で、お子様だったお客様は真っ直ぐに、
健やかに育たれたのだと思うのです。
■根っこを育てる「継続」の力
私は、家に求める機能については、
派手なブランドや一時の流行デザインではなく、
何十年経っても使いやすい間取りで、家族を守り続ける
「安心・安全で丈夫な家」が一番大切だと思っています。
その「変わらない安心」の継続こそが、
その家に住む人の心を安定させるからです。
子供を「優秀」という物差しだけで測ろうとすると、
親も子も息苦しくなってしまいます。
それよりも大切なのは、お子さんが幼少期に
「自分はここにいていいんだ!」という
自己肯定感を持てること。
そして、困難にぶつかった時に
「家へ帰れば大丈夫!」と思える心の拠り所があること。
これこそが、どんな英才教育にも勝る、
揺るぎない「人生の基礎」になるのではないでしょうか?
■最後に……
もし、今まさに子育てに奮闘している方が
いらっしゃったら、伝えたいことがあります。
まずは家の中を、子供が一番リラックスできる場所に
整えてあげてください。
そしてお父さんやお母さんが、自分の仕事や
趣味(私ならランニングや映画鑑賞ですね)を
目一杯楽しんでいる姿を見せてあげてください。
「優秀な子供」に育てることよりも、
「幸せを感じられる大人」に育てることが大事です。
可能なら、家族や親しい仲間と庭でバーベキューを
したり、お子様が小さければ、一緒にお風呂に入って
一緒に大きな声で歌ったりするのが良いと思います。
そのための最高の「環境」を、私たちは
これからも木の香りと共に、一棟一棟真心を込めて
造り続けていきたいと思っています。
……蛇足ですが。 私が担当させていただいたお客様の中に、
お子様が二人とも「東京大学」に合格されたという
ご家族がいらっしゃるんですよ!
特別な教育パパ・ママというわけではなく、
本当に温かい、素敵なご家庭でした。
「家」という土壌が良ければ、才能の芽は自然と、
どこまでも高く伸びていくものなのかもしれませんね(笑)。