暮らしはじめてから後悔しないために(第6回)
「子ども部屋って最初から作るべき?」
「将来どう使うかわからない部屋って、どう設計すればいいの?」
家づくりを進める中で、子育て世代の多くが悩むポイントの一つが“子どもの成長を見越した間取り”です。
今回は、ライフスタイルの変化に合わせて使い方を変えられる「可変性のある間取り」について、わかりやすく解説します。
◆「可変性のある間取り」とは?
家族の形は時とともに変わっていきます。
子どもが成長したり、独立したり、時には親と同居したり。
そんな変化に対応できるように、最初から“将来の使い方を見越した設計”をしておくことが大切です。
それが、「可変性のある間取り」。
これは、壁の設置や取り外し、仕切り方を自由に変えられる空間のことを指します。
将来的に間取りを変更することを前提に、設計段階から柔軟性をもたせることで、家族の変化に無理なく対応できます。
◆子ども部屋の“将来設計”どう考える?
宮崎でもよくあるのが、「とりあえず2部屋作ったけど、子どもが小さいうちは使わないまま…」というパターン。
そこでおすすめなのが、
最初は広めの1部屋にしておき、将来2つに分ける設計。
たとえば、
- 小さいうちは家族のプレイルーム・フリースペース
- 中学・高校になったら個室にリフォーム
- 子どもが巣立ったら夫婦の趣味部屋に活用
など、将来にわたって使い方を変えることができます。
◆仕切り方のバリエーション
仕切りの方法には、以下のような選択肢があります:
- 可動式の間仕切り(アコーディオンカーテンやパネル)
- 収納家具で緩やかに空間を分ける
- 将来的に壁をつけられるように、天井や床に下地を入れておく
こうした工夫をしておけば、数年後にリフォームする際の費用や工期を抑えられます。
◆可変間取りを成功させる3つのポイント
① 配線計画をしっかり立てる
コンセントの位置や照明の配置は、将来の“部屋割り”を想定して決めておきましょう。
あとから「ここにも電源が欲しい…」とならないよう、電気図面は慎重に。
② 窓の配置を意識する
2部屋に分けたとき、それぞれに自然光や風が届くように窓の配置を工夫しましょう。
③ 空調・換気も忘れずに
1部屋→2部屋に分けたときのエアコンの設置場所や換気経路も、事前に検討しておくと安心です。
◆「固定しすぎない」間取りが、将来の安心に
家づくりで大切なのは、「今だけ」で間取りを決めないこと。
未来の選択肢を残しておくことが、長く快適に暮らせる家づくりにつながります。
特に、子どもがまだ小さいご家庭や、これから家族が増える予定がある方には、可変性のある間取りがぴったり。
◆宮崎で家づくりを考えるあなたへ
宮崎県は、平屋や庭付きの家が人気のエリア。
子育てしやすい環境が整っている分、「将来を見据えた設計」のニーズも高まっています。
「後悔しない家づくりをしたい」
「将来、家族の暮らし方が変わっても安心して暮らしたい」
そんな思いがあるなら、可変性を意識した間取り、ぜひ取り入れてみてください。
次回予告
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