私は、休日になるとよくカフェ(昔でいう喫茶店ですね)に足を運びます。
そこで美味しいコーヒーを飲みながら、大好きな小説本をゆっくりと読む。
これが、私の至福の時間の一つなのです。
今からもう10年以上前でしょうか。
ここ宮崎にも「スターバックスコーヒー」が初めて出来たときには、
嬉しさのあまり心の中で静かにガッツポーズをしたものです(笑)。
■お手本だった優良企業の「異変」
そんなスターバックスコーヒージャパンに、今、
売却の話が持ち上がっているというニュースを耳にしました。
気になって調べてみると、日本のスターバックスは1996年に銀座に1号店を出して以来、
今や全国に約2100店舗。
直近の売上高は3401億円と、なんと5期連続で増収している超優良ビジネスです。
実は、私が以前受講した経営セミナーの経理分野でも、
スターバックスの経営戦略が「お手本」として例に出されたのを
今でもよく覚えています。
それほど非の打ち所がない優良企業だと思っていました。
では、なぜそんなスタバ(特に本国アメリカ)が今、苦戦しているのでしょうか?
■便利さの追求が、空間の価値を壊すとき
原因を紐解くと、現代のデジタル化がもたらした「皮肉な落とし穴」がありました。
アメリカのスターバックスでは、スマホアプリを使った非対面オーダーが
進化しすぎてしまい、注文の多くが「モバイル事前決済」や「デリバリー」になっているそうです。
画面を見ながら「ミルク多め」「シロップ追加」といった
細かいカスタム注文が大量に押し寄せ、現場のバリスタ(店員)さんの
手間は爆発的に増加。
その結果、商品の提供が大幅に遅れるようになってしまいました。
さらに悲しいことに、お店の受け取りカウンターは、
注文を取りに来た一般のお客さまやフードデリバリーの配達員さんで
常にゴッタ返し状態。
かつてスターバックスが掲げていた、家でも職場でもない快適な空間
――「サードプレイス(第3の居場所)」としての魅力が、
完全に失われてしまったというのです。
このニュースを読んだとき、私は一人の経営者として、
そして「元・現場監督」の人間として、深く考えさせられました。
ハミングホームでも、日々の業務にAIやデジタルツールを取り入れて、
生産性を高める努力をしています。
しかし、「便利さ」を追求するあまり、そのブランドや空間が本来持っていた
「一番大切な価値」を置き去りにしては本末転倒ではないか?と思ったのです。
■私たちがスタバに求めている「体験」
今のところ、私の知る限りですが、宮崎のスターバックスは
まだそこまで非対面オーダーに偏っていない印象を受けます。
私が思うスタバの本当にいい所は、お店に足を運び、
スタッフさんと少し心地よい言葉を交わし、あの洗練された空間でコーヒーを味わう
「体験そのもの」なのだと思っています。
効率だけで片付けられない、あの空気感が心地いいんですよね。
■ハミングホームが守りたい「居心地の良さ」
そしてこの話は、私たちの「家づくり」にも完全に共通します。
今の時代、インターネットで検索すれば、安くて効率的な規格住宅のプランや、
スマホ一つで完結するような家づくりの情報がたくさん出てきます。
しかし、私たちがつくりたいのは、スペックや数字、効率だけの家ではありません。
「家に帰ると、家族の気配が感じられながらも、ほっと安心できる空間」
それこそが、心落ち着くマイホームの姿だと思うのです。
そういった、言語化しにくいけれど、理屈抜きに「あぁ、心地いいな」と
感じられる空間のクオリティ。
これこそが、住まいにおける「究極のサードプレイス」
(いや、マイホームはファーストプレイス=第1の居場所ですね!)の
価値だと信じています。
■世界で一番幸せな居場所づくり
時代がどれだけデジタル化し、スピードや効率を求められるようになっても、
私たちハミングホームは、一棟一棟の「現場」を大切にし、
お施主さまとの対話を重ねる泥臭いスタイルを変えるつもりはありません。
効率の裏側にある、人間らしい「居心地の良さ」を、これからも守り続けてまいります。
「家よりもスタバの方が落ち着く…」なんて言われないような(笑)、
ハミングホームの現場のイメージシートにも掲げられている、
「世界で一番幸せな居場所」を、これからも心を込めてつくっていきます!
皆さまにとっての「一番落ち着く場所」はどこでしょうか……?